聴覚過敏(ちょうかくかびん)のこと

小学1年生の息子には聴覚過敏があり、特定の音が苦手です。
普段はイヤーマフで対策しています。
聴覚過敏って聞き慣れない言葉ですよね。私も数年前まで全く知りませんでした・・。
実はこういう過敏に苦しんでいる人は多いのです。

今回は聴覚過敏のこと、困りごとや対策などについて書いてみました。

聴覚過敏(かんかくかびん)って?

「聴覚過敏」は感覚過敏のひとつです。
感覚過敏とは、聴覚、視覚、触覚、嗅覚、味覚などの感覚が過剰に敏感な症状をいいます。

聴覚過敏とは、耳からの刺激である「音」に極端に敏感な症状をいいます。
人混みが騒がしい、家電の音がうるさく感じる人が多くいます。
全ての音がうるさく感じるのではなく、特定の音が苦手というケースが多いようです。

うちの息子の場合、ある特定の音が極端に苦手です。
息子の苦手な音・声は、

  • 赤ちゃんや小さな子供の泣き声
  • 犬の鳴き声
  • トラックやバイクの音
  • 工事現場の音
  • 学校の校内放送
  • くしゃみ、イビキ


いつから聴覚過敏になったのか

聴覚過敏が気になり出したのは、年長になった頃。
当時通っていた児童発達支援の施設に、急に大きな声を出したり泣く子が通っていました。
初めは気にしていなかったようですが、ある日「泣く子がいるから行くの嫌」と泣き出し、その後そこには通えなくなってしまいました。
その頃から赤ちゃんや子供の泣き声が苦手になり、だんだん苦手な音や声が増えてきました。

3歳の頃に通っていた療育にも聴覚過敏の子がいましたが、その子は2歳の頃から音に敏感で、電車に乗れないと言っていました。
ストレスなどが原因で大人になってから聴覚過敏になる人もいるようですし、
成長すると聴覚過敏が和らいだという話を聞いたこともあります。
聴覚過敏になるタイミングや、苦手な音は、人それぞれのようですね。

困ること

日常生活で不便に感じること、やっぱりあります。

「赤ちゃんや小さな子供の泣き声」
ファミリーレストランは小さな子供を連れた家族が多いですよね。
うちも小学1年生なのでよく行きますが、小さな子が近くにいるだけで不安になります。
泣いてると、お店にいられなくなるので、急いで食べて出ないといけません。
例えばランチに行く場合、10時半とか11時に行けば比較的空いているので、時間をずらしていくようにしています。

「トラックやバイクの音」
よくマフラーを改造し、ブォンと去っていくバイクや車がいますが、いつもめちゃくちゃ腹が立ちます。
うちの息子はとてもとても怯えています・・。
国道沿いを歩くときはイヤーマフ必須です。

「くしゃみ」
旦那さんのくしゃみが大きいんです。声に出るタイプ。
くしゃみって予告なしに急に出るものなので、息子にとってかなり怖いようです。
まだ聴覚過敏だとわかっていなかった頃、くしゃみを嫌がる息子を笑ったことがありますが、今はもう笑えません・・。
特に男性にはくしゃみが大きい人が多いのですよね。
児童発達支援の送迎の先生のくしゃみが大きくて怖くて、通えなくなったこともあります。

「イビキ」
旦那さん、イビキも大きいんです。
「お父さんのイビキ嫌」と言って、一緒に寝ません。
旅行やキャンプなどで一緒の部屋で寝る時は、耳栓をしています。
(ちなみに私も耳栓をします。息子とずっと一緒にいてると、私自身も以前より音が気になるようになってしまいました)

「学校の校内放送」




イヤーマフをつけると安心ですし、ある程度遮音はできていると思いますが、できるだけ負担にならないようにしてあげたいですよね。






聴覚過敏の対策

普段はイヤーマフを使っています。
毎日持ち歩いていますし、学校にも持っていきます。
一度だけ放課後デイサービスに忘れてきてしまったことがあり、予備も購入しました。

イヤーマフに限らすですが、効果は価格に比例します。
初めはお試しに1980円のイヤーマフを購入しましたが、その後4000円くらいのイヤーマフに買い替えたところ、遮音効果が高く、全然違うと感じました。

イヤーマフだけでは辛い時(近くで工事をしているときなど)は、耳栓も併用します。
初めは100円均一で買った耳栓を使っていましたが、その後Amazonで子供用の耳栓を購入したところ、これまた全然違いました。
ウレタンみたいな素材で、耳の中で膨らんで栓をするタイプ。
かなりの遮音効果がありました。

まだ息子は試したことはないんですが、ノイズキャンセリング機能のあるヘッドフォンも良さそうです。

学校での対応 – イヤーマフ

息子の場合、保育園ではイヤーマフを使うことはありませんでした。
小学校に入学する頃にはかなり聴覚過敏が出ていたので、入学前の引き継ぎのとき(療育の先生、小学校の担任になる先生、親とで面談をしました)にイヤーマフの話をしました。息子が通う小学校では、イヤーマフをしている子はいないとのことでした。

入学後、私は毎朝教室まで一緒に行くんですが、イヤーマフをしているとかなり見られました。
「なんでヘッドフォンしてんの?」と聞かれることも多かったです。

そこでイヤーマフについての案内を作り、担任の先生に渡しました。
各クラスの先生に渡してもらい、朝の会などでイヤーマフのことを説明してもらうようお願いしました。それからはあまりジロジロ見られなくなり、イヤーマフについて話しかけられることもあるようです。

白黒でコピーして配ってくれるだろうと想定し、白黒で作成。
伝えたいことだけを、できるだけ分かりやすく書きました。

学校での対応 – 校内放送

小学生になった今、一番苦戦しているのが校内放送。
特にお昼の給食前の放送が苦手です。

小学校って放送委員があり、校内放送は生徒がやりますよね。
人によって声の大きさが違ったりするのが、とても怖いようです。
まずやってもらったのが、支援級の教室のスピーカーをオフにしてもらうこと。
すぐに実行してもらえましたが、廊下のスピーカーの音が大きく、まだまだ不安です。

「学校の中で放送の音が聞こえないのはどこ?」と考えて思いついたのが放送室。
放送時に放送室に入れてもらい、見学させてもらうよう担任の先生にお願いしました。
これはかなり効果があり、放送委員の生徒たちも声の大きさを注意してくれるようになりました。

あと、まだ実現できてないんですが、放送時に好きな音楽や映像を流してもらう。
息子の場合は水が流れる音や映像が好きなので、その映像を流してもらえるようお願いをしました。
水が流れている映像は、担任の先生が息子と一緒に学校内で撮影してくれました。

校内放送は、朝、中休み(2時間目のあと)、給食の前と後にあります。
朝と中休みの放送は我慢できるのですが、お昼前には疲れとストレスが溜まって我慢できなくなるようで、2学期に入ってからは4時間目で下校しています。(私が迎えに行きます)

校内放送については、まだまだたくさん課題があります。

 学校にお願いしたこと
 ① 教室(支援級)のスピーカーをオフにしてもらう
 ② 放送室に入れてもらい、放送の様子を見学させてもらう
 ③ 放送時に好きな音楽や映像を流してもらう